PukiWikiはPHPで書かれています。日本語マルチバイト対応のPHPがインストールされている環境なら基本的にどのOS上でも動作します。
日本語マルチバイト対応モジュール(mbstring)対応のPHP 4.1.0以降であれば動作するはずです。
設置方法には複数の選択肢があります。
配布ファイルである tar.gz あるいは zip ファイルをそのまま設置サーバーへ放り込み、サーバー側で解凍、設定を行なうことも出来ますし、ローカルで解凍、設定したのち、FTPでファイル転送を行うことも可能です。
ここでは、もっとも一般的な方法であると思われる
ローカルで解凍 ==> 設定 ==> FTPで設置サーバーへ転送 |
をインストール手順として説明しています。他の方法を選択している場合は適宜読み変えてください。
また、文字コードや改行コードはデフォルトの「文字コード:EUC-JP、改行コード:LF」としています。
インストールする前に、PukiWikiの設定ファイルpukiwiki.ini.phpを自分の環境に合わせて書き換える必要があります。
試験的にインストールする場合でも、最低限、書き換えなければならない項目があります。
// 編集者の名前(自由に変えてください) $modifier = 'me';
上記のmeの部分をあなたの名前に書き換えましょう。日本語でもかまいません。
// 編集者のホームページ(自由に変えてください) $modifierlink = 'http://change me!/';
上記のhttp://change.me!/の部分をあなたのWebサイトのURLに書き換えましょう。PukiWikiを設置するURLでなくてかまいません。あなたのWebのトップページのURLにしておきましょう。
// 凍結解除用の管理者パスワード(MD5) // pukiwiki.php?md5=pass のようにURLに入力し // MD5にしてからどうぞ。面倒なら以下のように。 // $adminpass = md5("pass"); // 以下は pass のMD5パスワードになってます。 $adminpass = "21232f297a57a5a743894a0e4a801fc3";
上記の"21232f297a57a5a743894a0e4a801fc3"の部分を書き換えます。MD5による暗号化したパスワードを書き込む必要がありますが、とりあえずは $adminpass = md5("pass"); の形式でpassの部分を書き換えて記述しておきましょう。正式にPukiWikiを使い続けることを決めてから、MD5によって暗号化した文字列に書き換えればいいです。
以上、pukiwiki.ini.phpの中の3ヶ所の書き換えが終わったら、いよいよインストールしましょう。
くれぐれもファイル転送モードとパーミッションの設定は間違わないように。また、UNIX系の場合には、オーナーに関しても適切に設定して下さい。*1
なお、pukiwiki.phpは、ファイル名をindex.phpなどに変更してもかまいません。
FTPそのものやFTPクライアントに関する情報は他にまかせるとして、下記を参考にFTPクライアントの設定を確認しておいてください。
使用するFTPクライアントによっては、ファイル転送時に文字コードや改行コードを変換しながら転送する機能が搭載されている場合があります。ローカル編集したファイルをコードの違うサーバーへ転送する時は重宝する機能ですが、今回のような初期の設置時には注意が必要です。
バイナリーファイルである画像「*.gif、*.png」以外の「*.php、*.txt」等のアスキーファイルは、「文字コード:EUC-JP、改行コード:LF」となっています。これらは、このまま設置した場合に動作するよう調整していますので、無変換転送を行なってください。
PukiWikiで必要なディレクトリとファイルは次のとおりです。パーミッションと転送モードの別を色分けして表示しています。
ディレクトリ | 755 | |
ディレクトリ | 777 | |
ファイル | 644 | ASCII(EUC) |
ファイル | 644 | Binary |
ファイル | 666 | ASCII(EUC) |
ディレクトリ・ファイル | 不要 |
pukiwiki.phpにブラウザからアクセスしてデフォルトページが表示できれば、基本的に設置は完了です。
念の為、以下の機能が正常に機能する事を確認しましょう。
めでたく設置に成功したら、PukiWikiを自分好みにカスタマイズしていきましょう。
"インストールする前に"で行なった設定以外に pukiwiki.ini.php の気になる項目があれば変更してみて下さい。
注意 : 1.3系列とは異なり、トップページ名に日本語を使う場合でもBracketNameにしないでください。
$defaultpage = "フロントページ";
ブラウザのタイトルバーに表示される名前です。
$page_title = "フロントページ";
ページのフッターに表示されます。
$modifier = 'Hogeta piyozou';
ページのフッターの編集者名のリンク先になります。
$modifierlink = 'http://www.hoge.piyo/';
初期状態では、「最近のxx件」という表示と共に日付とWikiNameがずらっと左側に並んでいるはずです。ページが新規作成/更新されれば、新たにWikiNameが増えたり、すでに表示されてあったWikiNameの上下位置が入れ替わったりと自動で変化しますので、表示されているWikiNameをクリックしさえすれば、自由に閲覧することが可能です。
もちろん、この初期状態のままでも使用に問題はありませんが、せっかくですからメニューの作成などをしてみてはいががでしょうか?
とにもかくにも編集するためにMenuBarへと辿り着かなければ始まりません。「最近のxx件」という表示の中にMenuBarというWikiNameがあればそこから辿れます。無ければ、上部メニューの「単語検索」をクリックして
MenuBar
と打ち込み検索すれば、見付かるはずです。
ここまで辿り着いたら後は簡単。通常の編集となにも変わりませんので、自分好みにカスタマイズして下さい。
その他、ちょっと便利にのページでは改造/活用のヒントが紹介されています。
pukiwiki.skin.en.php/pukiwiki.skin.ja.php の23行目あたりに、ページ左上のアイコンのリンク先があります。トップページを表示するのが一般的なようです。
<a href="http:// pukiwiki.org/"> ↓ <a href="http://www.hoge.piyo/pukiwiki.php">
ページ左上のアイコンは pukiwiki.png を置き換えればOKです。参考までに標準添付のアイコンのサイズは80x80 Pixelです。
設置が正常に完了して、サイトの外観も決まったら、実際に色々なページを作ってみます。
しばらく使っていくうちに欲しい機能や実現したい動作ができた場合はFAQ、質問箱、自作プラグインに目を通してみてください。
ページの構成などで迷った場合は、他のPukiWikiサイトをリンク集や検索エンジンで見てみる(google:PukiWiki)と参考になるかもしれません。
設置が完了して、順調に運用できた場合はPukiWiki使用者への100?の質問に答えてみて下さいませ。
PukiWiki 1.3系から1.4へ移行する前に、ほんとうにご自分のサイトで1.4の機能が必要かどうか検討した上で移行しましょう。1.3系の機能で十分であるならば、あえて1.4に移行する必要はありません。
PukiWiki 1.3系は1.4が正式リリースされた後も、セキュリティ関係のバグフィックスなどのサポートは継続して行ないます(新機能の追加は行ないません)。
バックアップは非常に大切です。以下の作業を行う前に、*.phpやスキン、プラグイン、attach,backup,counter,diff,wikiディレクトリを含む全てのデータをバックアップしてください。(やり方はお任せします :) )
また、プラグインについては1.3系列のプラグインをそのまま使用できるとはかぎりません(プラグイン/開発者向け参照)。標準のプラグインは1.4に添付されたものをインストールしてください。
書式の移行を手動で行う場合は、このステップを省略できます。
ユーザー定義のcolorやsizeを&~;の形式とは異なる形で定義していた場合は、従来のユーザー定義をそのまま残しておけば書き換えは不要です*3。
aname、counter、online、versionはインライン型プラグインに移行しています。convertpage.inc.phpではこれらをコンバートしませんので、aname以外は書き換えが必要です。